戒名を家族でつけた

特定の宗教を信仰していない場合、かえって葬儀をどうするかで悩むかもしれません。
ですから、「とりあえず。仏教式で…」というのが、葬式仏教を助長させている原因にもなっているのでしょう。

でも、今は葬儀屋さんも手慣れたもので、「無宗教式でお願いします」と頼めば、通常の葬儀屋さんでしたら、十分に満足のいく葬儀があげられると思います。
※あくまで、平均以上の能力のある葬儀屋での話です。


ただ母の戒名を、よく知らない僧侶にお金を払ってつけてもらうのには抵抗があった(P136)

もともと、金額で文字数だとか<信女>とか<大姉>とか階級のようなものが異なるというのが、おかしいと思っていました。戒名をお金で買うのは違うかなって思ったんです。(P136)

これは、Hさんという方の意見です。
仏教の信仰心まではないけど、初七日だとか四十九日とかで供養はしたい、というお気持ちのようです。
初七日や四十九日などは、仏教的儀式というより、日本の慣習的な供養儀礼になっているのかもしれませんね。

そこで、

彩裕静雲

という戒名を、家族でお母さまにつけたそうです。
「あやゆうしずくも」と読むそうです。
普通の戒名ならば、「さいゆうせいうん」と読んでしまいますけど、実にやわらかい感じで、素敵な戒名ですね。

Hさんもおしゃっているのですが、自分たちで戒名をつけて、亡くなった人が成仏できるか?ということを、みささま心配されるようです。

仏教式に戒名をもらっていないので、理屈でいえば、「ほとけになる」=「成仏」は適わないのでしょう。
※宗派によっては、死後即身成仏もあるのかな?

でも、仏教徒でなければ、仏になる必要はありません。
今の次の世界で、故人が安らかに暮らせれば、それでよいのです。

そのための「供養のための戒名」を家族でつけるというのは、とてもよいことだと思います。

※引用・参照 『看取りの後に 葬儀・墓・供養』
 

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