クローズアップ現代 お葬式が出せない の情報


クローズアップ現代 お葬式が出せない!どうする葬送の場

クローズアップ現代 お葬式が出せない 動画 (※リンク切れの可能性あり)

大きく分けて2部構成になっている感じですね。
まず、前半は表題の「お葬式が出せない」。

文字通り亡くなる人の人口が増えすぎたため、希望の日時に火葬・葬儀が行えず、東京などの都市部で、1週間~10日ほど、お葬式があげられない状況が常態化しているそうです。

10年前には約100万人の死者数でしたが、いまやその数130万人。そして、今後その数は増え続け、ピーク時(2030年代)には、約170万人の方が亡くなる計算になるとのことです。

東京及び大都市圏での問題のような気はしますが、地方都市でも葬儀と火葬をセットで行おうとすれば、似たような状況になるかもしれませんね。

解決策としては、火葬場や葬儀所を増やすことが手っ取り早そうですが、朝や夕方の火葬ならば空きもあるようなので、従来の葬儀、つまり、葬儀・告別式の後、火葬を待ちながら精進落としなど、といったかたちを見直すべきなのかもしれません。

空いている時間に火葬を済ませ、後日、「お別れ会」というのが、むしろ現実的な選択になるのかもしれませんね。

しかし、火葬場自体が何日も予約待ちになってしまえば、そういうわけにもいきません。
(※火葬の問題と葬儀の問題を、分けて考えたほうが、わかりやすいかもしれません。)
それが後半の火葬場問題です。


火葬場の問題。これは全国的に問題になっているようです。
各自治体、死亡者数が増えていることもあるでしょうし、火葬場の老朽化の問題もあります。
そこで、新たな火葬場の建設ということになるのですが、ことはそう簡単に運ばないようですね。

嫌われ施設、迷惑施設のナンバー1とも言われている火葬場です。
地域の住民の理解や同意を得るのは難しいようです。

しかし、これは行政のトップダウンだからうまくいかないということもあるのではないのでしょうか。
成功例もあげれられていて、そこの自治体(広島県三次市)では地域の住民が中心になって、火葬場の建設に携わり、立派な火葬場ができあがりました。

火葬場やゴミ処理場というのは、嫌われ施設ですが、これは絶対に必要なものです。
それは反対する人もわかっているのです。必要なのはわかっているけど、うちの近所にはつくらないでくれ、ということです。
ということならば、やはり行政のトップダウンの建設計画ではなくて、住民からのボトムアップの火葬場建設の方が、自分たちが主体的になれるので、スムースにことが運びそうです。

そもそも、どうして火葬場がこれほど嫌われ施設になってしまったのか?ということに対して、解説の方の意見がおもしろかったですね。

そもそも、火葬というものは、明治以前はむしろ高貴な人しかできない特権だったのですが(火葬にする燃料費がかかったからでしょう)、その意識を変えたのが「廃仏毀釈」だったそうです。
明治期に徐々に広まりつつあった火葬は、廃仏毀釈により、むしろ土葬に転換したそうです。

しかし、当時猛威を振るったのが伝染病でした。
その伝染病の感染を防ぐには、土葬ではダメで、火葬にする必要があったのです。
そして、その時に火葬は、伝染病予防のための遺体の処理となり、火葬場は伝染病にかかった遺体の焼き場という位置づけになってしまったそうです。
ですから、今日でも暗々裏に、火葬場がゴミ処理場のように嫌われているというわけです。


葬儀というもの、死というものにかかわる事柄というものは、実に難しいものですね。

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